「き」なり流 欧風モダン住宅
白の額縁 設計:田中賢二・亀谷典弘
「こだわりを大切に、一緒につくっていく姿勢」
「白」で統一したLDKに注ぐ心地よい日差しが物語る、開放感あふれるくつろぎ。リビングとダイニングの間には意匠を凝らした白い額縁のようなゲートをしつらえ、ダイニングからテラスへ、庭へと緩やかにつながっていく――まるでヨーロッパ建築の写真集の1ページのような空間と意匠に、「期待以上の出来栄えに感謝しています」というご夫妻。
「家づくりの当初さまざまなメーカーをまわったが、自分たちが描くイメージが実現できるか不安だった」のが、きなりの家に出合ってから一変した。「雑誌で見た時、見た目は自分たちの希望とは違いましたが、上質な質感とタイムレスな心地よさを追求している価値観にひかれました」と振り返る。

「設計士さんも営業の方も私たちの話にじっくりと耳を傾けてくれました。きなりの家ではあまり手がけないスタイルのはずなのに、やりにくいという雰囲気がないどころか、むしろ『こだわりがある方が面白い』と、何とか実現してみようという気持ちが感じられて、とても心強く思いました」。
白の色調に統一されたインテリアで甘すぎない雰囲気にデザイン
憧れのデザインとローコストを両立させる提案
機能性と様式美を併せ持つ、手間暇を惜しまずかけたキッチン
お二人が長年憧れていたのはヨーロッパの高級リゾート。「タイルや框戸などの装飾を取り入れるなど、デザインとディテールに強いこだわりがありました」。しかし、手に入らない部材や価格的にあきらめざるを得ないものも多かった。
「でも設計士さんが、一つひとつ解決策を提案してくれました。そして選んでくれる部材やデザインが、どれもこれもおしゃれだったんです。妥協どころか、こんなのも作ってもらえるの?という感激の連続でした」と奥様。その代表が、既成のキッチンを職人手作りの部材で加工したオリジナルキッチンだ。
「まさに思い通りのキッチン。しかもコスト的にもすごく助かったんです」と喜ぶ奥様。ご主人は、「框戸の加工は誰でも作れるものではなく、技術の高い職人さんを手配したり、部材を調達してくれるネットワークのすごさも感じました」という。
壁面全てが収納の玄関
見晴らしのよい土間の回廊
シンプルで華やかな洗面台
三連の上げ下げ木製窓
一つひとつのディテールをとことん追求
設計士さんのアイデアと職人さんの確かな手仕事の積み重ねで、私たちのこだわりがカタチになっていくのを見るのが楽しかった」と話すご夫妻。
リビングとダイニングをつなぐゲートに額縁をイメージした装飾を施し、程よい距離感にデザイン。それぞれのシーンを絵画のようにあえて切り取ってみせることで欧風の情緒を高めている。
壁は、場所によって塗り壁とエレガントな花のモチーフのクロスを使い分け、同じ白でも絶妙に異なる表情を演出した。天井は高低差をつけて立体感をもたせ、空間の広がりを強調。細かな廻縁や曲線を施して、優雅なヨーロピアンスタイルを表現している。ダイニング床は大理石調タイルで高級感と清潔感を、リビング床はフローリングで落ち着きを添えた。
そして庭と家とをつなぐスペースとしてタイル貼りのテラスを配置。庭は奥行感による視野の広がりをもたせるため、あえて敷地の角を利用した。「庭で朝ごはんを食べると、ふだん食の細い子どもがすごく良く食べるんです」と、自然と親しむ暮らしを楽しんでいる。
額縁のようにデザインされたゲートが欧風の雰囲気を醸す
暮らしやすさへの配慮と、暮らしを見守るまなざし
屋根のドーマーが特徴の白く優しい意匠にデザインされた外観
一方、「自分たちはデザインに気持ちが集中していたので、暮らしやすさへの配慮は設計士さん任せだった」そう。まず、部屋の雰囲気を大切にするため、収納は大容量の玄関収納に集中させた。
また、「家族のつながりを大切にしたくてリビング階段をお願いしたところ、リビングを通らなくても浴室やトイレが使えるような動線を工夫してくれ、プライバシーも確保できています。施工前も施工中も、何事もきちんと説明してもらいましたが、実際に暮らしてみてなるほど!と思うことがたくさんある」と、改めて感心しているそうだ。
「きめ細かな対応で福山―岡山の距離もまったく感じませんでした」とのことで、それは現在も続いてるという。「営業の方が福山近辺に来る際は必ず電話をいただき、何か困っていることがあれば寄りますと言ってくれます。事務的なアフターケアではなく、いつも気にかけてくれ、私たちの生活を温かく見守ってくださる――こんなステキなお付き合いができるなんて幸せですよね」
白に無垢チークの床が映える
連窓のデザインが印象的
お手持ちの照明がなじむ
床を彩る大理石調タイル
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