TOP家づくり物語再出発の家

和室の変更からはじまったリフォーム

床の間をそのままに無垢フローリングに座上げして、和洋折衷の部屋に

「畳を板の間に変えるのは少し不安な気持ちもありましたよ」。
お母様と一緒に暮らすにあたり、自宅の和室のリフォームを検討されたFさん。元々、新築時から将来の同居も見据えて和室を設けられていたそうだが、それから25年の月日が流れることに。お母様もご高齢になられたこともあって、ベッドでの生活や車椅子への対応なども考え、畳からフローリング張りへとリフォームを依頼されたそうだ。
付け書院や違い棚が設えられた伝統的な和室の佇まいだったこともあり、板の間にするとやはり違和感が出るのではないかと心配があったというFさん。だが、実際に完成した和室を見て、「すごく気持ちいい空間になって驚きました」と、思いも寄らぬ変貌に感激されたという。床材の選択は、きなりの家におまかせされたそうで、オークの無垢材の穏やかな色味や質感が、和の意匠とよくマッチ。Fさんが「道場のよう」と形容されるように、凛とした空気と清々しさを持った部屋へと生まれ変わった。「素材とか質感も大切にしたいと思っていたので、いいものを選んでくださってよかったです」と笑顔のFさん。

当初は、既存のお風呂もあわせてリフォームされる予定だったそうだが、工事期間中にお風呂に入れなくなることなども考え、新設することに。和室の北側にあった庭スペースを活用して、バリアフリーに対応したお風呂と洗面、トイレがコンパクトにまとまった空間を増築され、よりお母様が暮らしやすい部屋になった。その他、外壁の塗り替えなどもこのタイミングで実施されたようだ。

知り合いが建てたきなりの家を見て、依頼を決心

居室と廊下段差を無くし、ゆとりあるバリアフリーにリフォーム

「ご近所にとても素敵な家があって、それがきなりの家で建てられた家だったんです」。
リフォームの依頼をきなりの家に依頼された理由を聞くと、お知り合いの家を訪ねた時のことをお話しいただいた。「すごく癒される感じがまず素敵でしたね」とFさん。「リビングに座っていると、陽の光が夕方までどういう角度で入ってくるのか、計算されて窓がつくられていることなどを聞いて、すごいと感心しました」。それ以来、ご自宅をリフォームをする時は、きなりの家にやってもらおうと思い続けておられたそうだ。「実際にお話を聞きに行っても、丁寧な対応で間違いないと思いましたよ」ときなりの家への信頼を語っていただいた。

また、その時Fさんには、もうひとつ心惹かれた点があったという。
「リビングからみたお庭の雰囲気ですね。家と庭の調和がすばらしかったです。それで、お庭のアドバイスももらえるといいかなと思いました」。そう話すFさん自身、お母さんがこれまで住んでおられたご実家にも中庭があって、自然を豊かに感じる暮らしが身近だったことも、きなりの家に好印象を抱かれた理由のひとつだったのだろう。リフォームの第2弾として、庭とアプローチのやり変えを検討されているそうだが、今回のリフォームでも増築の際、裏庭の梅の木を取り除く必要があったそう。老木であったため難しさもあったようだが、玄関横に丁寧に移植してもらい、庭師さんからのアドバイスには気付きも多かったという。

「大工さんもすごく丁寧で、『完成すれば断熱材は隠れるから見ておいてくださいね』とわざわざおっしゃってくれたり、猫が引っ掻いたクロスを見た職人さんが、工事箇所とは関係ないのに補修を申し出てくれたり、職人さんもいい方ばかりでしたね」と、工事期間中のエピソードを楽しそうにお話しいただいた。新築と違い、リフォームは住みながらの工事になるため、職人さんと顔を合わせる機会も多いもの。「みなさんいい人で、安心してお任せできた」そうで、工事期間2ヶ月間は特に大変なこともなかったそうだ。

引き戸もレールの無い構造に

浴室はUBにリフォーム

洗面も新たな設備に改新

建物だけじゃない。リフォームで気持ちも新たに

水回りをひとまとめにして、いつまでも住みやすいようにリノベーション

「人生、再スタートって気分ですね」。
お子さんの誕生とほぼ同時期に新築されたいまの家。子育てに忙しく過ごされていたため、ほとんど手は入れてこられなかったという。今回のリフォームを機会に、「家に気付いてあげられたのは良かった」とFさん。「課題がいろいろわかったので、まだまだ元気でいないとね」と明るく笑いながら、次はお庭とアプローチを綺麗に、リビングの前にサンルームも付けたいと、第2弾、第3弾のリフォームプランを楽しそうに語っていただいた。
「昔の壁を壊すときは、すごく切なかった」というFさんだが、それでもリフォームが完成した新しい住まいは、清々しくてとても満足されているという。「リフォームって、すごくいいことだなと思いましたね。生活や意識が変わりました」。そんな風に前向きにお話いただくFさんを見て、リフォームは建物を直すことだけでなく、そこに暮らす人がポジティブになることも大きな魅力だと感じた。