おこもり宿をめざして
やすらぎの設え 設計: 田中賢二・中奥菜摘/大工:北岡義邦
職人気質なこだわりに魅せられて
「大きな窓や、自然素材に対するこだわりなど、家づくりのスタンスが一貫しておられる点が魅力的に感じました」
住宅会社選びの決め手をそんな風に語ってくれたHさん。実は、お仕事でいろいろな住宅会社と関わりがあるそうで、それぞれの住宅会社の強みや良さなども熟知した上で、きなりの家に建築を依頼されたという。「どんなスタイルの家にでもできるということは利点でもありますが、一方でこだわりや特徴はどうしても希薄になりますよね」とHさん。オールラウンドな会社よりも、きなりの家の職人気質な点がHさんの心を掴んでいたようだ。

きなりの家の、自然との一体感を大切にした住まいを知るにつけ、「家を建てるなら、きなりの家で」と以前から心に決められていたそうだが、いざそのタイミングがやってくると、やはり少し慎重になられたそう。改めて、各社の建物をじっくりと見学しなおされたそうだが、ご夫婦できなりの家のコンセプトハウスを見学し、「やっぱり、きなりの家が一番」と大いに納得。また、「営業と設計をされる方が同じという点もよかった」そうで、直接話ができた分、細かな点まで要望をしっかりと伝えることができたそうだ。
自然を感じる緑と木立がプライバシーを守ってくれる
自然の理に従った、斜め45度
「庭屋一如」庭と建物が一体化したデザイン
「土地が決まった後、打合せに行くとすでに最初のプランが出来上がっていました」
きなりの家に建築の依頼をすることを決めたものの、土地探しは継続中だったHさん。その時点では家づくりの要望などは特に打合せもされていなかったという。ようやく見つけた希望の土地は、きなりの家の担当者もチェックしていて、話はスムーズに進行。いよいよ本格的な家づくりの打合せに同社を訪ねると、すでにそこには住まいの図面があったそうだ。

同社の家づくりには「庭屋一如」という、庭と建物とを一体とした住まいをつくるという考え方がある。その前提として、風土や環境などを吟味し、まずはその土地に最適な住まいをつくるところから家づくりがはじまるそうだ。それゆえ、一邸一邸が全く違う表情を持つ。同社の住まいが個性豊かなのは、そうした理由もあるのだという。

H邸で特徴的なのが、建物全体の形に対して斜め約45度になったリビングの大開口。「家に遊びに来られた方は、必ず『これはどっちを向いているの?』って、不思議そうな顔をして聞かれますね」と面白そうに話すHさん。実はその窓が正対している方向が真南だそう。そうすることで、夏の直射日光が家に入りにくく、反対に冬は室内に陽だまりができるという古くからの知恵を形にしたものだそうだ。今回は敷地の形状が細長く、建物自体を敷地に対して斜めにレイアウトすることが難しかったため、リビングの大開口のみが斜めになって見えるというのが真相のようだ。「夏の日中は庇が日光を遮り、西日を遮るための袖壁も設けてあるので快適でした」と、太陽の動きを緻密に計算した設計に感心されるHさんだった。
石畳とヒノキのミニマルな佇まいの玄関
料理をしながらでもリビングを見渡せるキッチン
大きい荷物も置ける広々としたシューズクローク
石畳とヒノキの玄関口
1階での暮らしを基本にした生活動線
「プラン自体は、最初にご提案いただいたものとほとんど変わっていませんね」
要望を伝える前の思ってもいないプラン提示だったが、最初のプランからほぼ理想に近いものだったそう。理にかなった設計は十分に納得のいくもので、ぐるりと周囲を回れるキッチンにしたいという要望もすでに図面に描かれていた。

大枠のプランが早々に固まったため、細かな部分の要望をしっかりと打ち合わせることができたそう。「当初開き戸だった棚を引き戸にしてもらったり、日常の使い勝手を想像しながら細かな点にまでこだわらせていただきました」とHさん。設計士からも、主に日々の暮らし方を詳しくヒアリングされたそうで、浴室や洗面室と一直線に並んだ位置に大型のクローゼットが設けられ、その隣には乾燥室も設置された。「共働きの私たち夫婦にはとてもありがたい提案でした」とHさん。さらに、それらのスペースに隣接して寝室があり、家事・収納スペースとの回遊動線も設計。とても暮らしやすい住まいに仕上がっていた。

「寝室を1階にもってくることは考えていなかった」というHさんだったが、設計士からは長期的なライフプランを考慮した「平屋感覚の家」をおすすめされたそう。生活に必要なものをワンフロアにまとめることで家事の負担も大きく軽減、老後は1階をバリアフリー空間にできるなど、今と未来の両方を豊かにできる先を見据えたデザインになっている。
平屋の特徴を活かした直線的な生活動線に配慮した設計
おこもり感のある、やすらぎの住まい
天井の作りを工夫し、室内から庭にかけて開放的に感じられるデザイン
「おこもり感のある家にしたかったです。」
そんなHさんのねらいどおり、オークの無垢床などの自然素材がふんだんに使用された室内は癒やしの効果も抜群。特にH邸の場合、天井にもヒノキの無垢材が用いられており、木のやさしい風合いに包まれる感覚は極上だ。リビングの大開口の前には素敵な庭もつくられ、四季折々の風情が目を楽しませてくれる。また、敷地に対して窓が斜めになっていることも、外からの視線を入りにくくさせており、落ち着いたプライベート空間の完成に一役買っているようだ。さらに、リビングには気軽に横になれる小上がりの畳スペースがあったり、壁一面の本棚があったりと、Hさんのライフスタイルが上手に住まいにデザインされており、くつろぎ感はより上質なものになっていた。

おこもり感がある一方、絶妙なヌケ感があるのもH邸の特徴になる。室内の仕切り壁の上部がわざと開放されているのは、温熱環境のバリアフリー化をねらったものだそうだが、視覚的にも心地よい広がりを感じさせてくれる。また、奥行きのある土地をいかして北側にテラスを設置。玄関からリビングに入った時に、奥のテラスに視線が気持ちよく抜けるようにも巧みに計算されている。

もうひとつ注目なのがヒノキで仕上げられた天井。よく見ると室内の天井が窓外の軒裏と連続しているのが分かる。もちろん、窓があるため実際にはセパレートしているのだが、板の張り方が緻密に揃えてあるため、室内空間が外に向かい広がって見える。「予算調整のためテラスの軒裏には木を張らなかったのですが、住みはじめてみてやっぱりしとけばよかったなと思います」と少し残念そうなHさん。気付きにくいディテールの部分だが、受ける印象の違いはかなり大きいようだ。そんな職人のこだわりを感じさせる設えに、Hさんがきなりの家を選択された理由を見て取ることができた。
くつろぎ感を増してくれる小上がり
玄関からもみえる北側のテラス
庭とテラスに囲まれたゆったりとしたダイニング
ヒノキの天井が上質な空間を演出
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